カメラ:dp2merrill
待ち合わせ場所は某ホテルのラウンジ。僕は少し早めに着いたので周辺をスナップして歩いた。観光客や修学旅行生が多い。耳からは各国の言語が脳に滑り込み、目からは被写体が脳に滑り込む。気づくと大量にシャッターを切っている。HDRの写欲とは別のところにある長年の癖。
ラウンジに着いて彼らを待つ。そうこうしているうちにトロンボーンの彼がやってきた。
「変わらないね」「いやお前も全然変わらないね」の儀式。これから死ぬまでこの儀式が続いて行くのだ。それが中年の証。
しかし本当にあまりにも変わっていないから驚いた(笑)
トロンボーンの彼と僕は空間の隙間が埋まりすぐに25年分の時間の隙間を埋めたくなった。
そして少し話ししているとトランペットの彼は少し遅れてきた。
彼も僕らを一目見て「変わらないね」「いやお前も全然変わらないね」の儀式を行った。
予約している食事の時間までまだ30分あった。
3人が集った瞬間に空間距離は一挙に25年前までタイムスリップした。
そう。僕らの関係性は元に戻ったのだ。というよりとても自然で心地よい空間だ。
懐かしく全く緊張しない。
少しだけ場所を変えて僕らは25年分の時間を埋め始めた。
中学卒業後はどこの高校に行ったか?大学には行ったか?何の仕事をしているか?結婚したか?子どもはいるか?
話半ばに食事の時間になってしまった。会場へと移動する。